研修医の足跡

初期研修医の実際の毎日をご紹介

令和4年8月4日 夜の勉強会

皮膚科S先生 テーマ「皮疹」

・救急外来でよく見る4つの皮膚科疾患について学ぶ。
 皮疹の特徴
 注意すべき症状
 治療法
 皮膚科へのコンサルトするタイミング
・日常診療でも使える皮膚科疾患の知識を学ぶ。

 

■診断基準
▶以下の3項目のうちいずれかに該当すればアナフィラキシーと診断する

1.皮膚症状(全身の発疹、瘙痒または紅潮)、または粘膜症状(口唇・舌・口蓋垂の腫張など)のいずれかが存在し、急速に(数分~数時間以内)発現する症状で、かつ下記a,bの少なくとも1つを伴う。

皮膚・粘膜症状  さらに少なくとも下の1つを伴う
a 呼吸器症状(呼吸困難、気道狭窄、喘鳴、低酸素血症)
b 循環器症状(血圧低下、意識障害)

2.一般的にアレルゲンとなりうるものへの曝露の後、急速に(数分~数時間以内)発現する以下の症状のうち、2つ以上を伴う。

a 皮膚・粘膜症状(全身の発疹、瘙痒、紅潮、浮腫)
b 呼吸器症状(呼吸困難、気道狭窄、喘鳴、低酸素血症)
c 循環器症状(血圧低下、意識障害)
d 持続する消化器症状(腹部疝痛、嘔吐)

3.当該患者におけるアレルゲンへの曝露後の急速な(数分~数時間以内)血圧低下。

血圧低下
収縮期血圧低下の定義:平常時血圧の70%未満または下記
           生後1ヶ月~11ヶ月 < 70㎜Hg
           1~10歳      < 70㎜Hg+(2×年齢)
           11歳~成人     < 90㎜Hg

 

                        

Take home message

蕁麻疹
帯状疱疹
虫刺症
→特徴的な皮膚所見・病歴から比較的診断しやすい疾患
 それぞれの特徴を復習して、正しい治療を心掛けてね

薬疹
→皮疹はなんでもありです。疑う事、重症例を見落とさない事が重要
 困ったときは薬剤歴を添えて皮膚科へコンサルトしてね