テーマ「熱性けいれん」 Y先生
目標 ・熱性けいれんの定義・分類がわかる ・熱性けいれんの初期対応がわかる ・入院、帰宅の判断、保護者への説明ができる |
有熱時発作の初期対応
生後6か月~60か月の有熱時発作
↓
受診時に5分以上、持続しているか?
↓ ↓
止まっている 持続している
↓ ↓
遷延性の発作、髄膜刺激症状、意識障害、 ①ジアゼパム、ミタゾラム、ロラゼパム
大泉門膨隆など中枢神経感染症を疑う所 いずれかの静注、またはミタゾラムの
見があるか? 口腔内投与
↓ ↓ ②上記が困難な施設では二次医療施設へ
↓ ↓ 搬送をするが、その際はジアゼパム坐
↓ ↓ 剤を使用してもよい
↓ない ↓ある ↓
全身状態の不良 頭部画像検査、 発作が止まったか?
脱水所見などあ 血液検査、髄液検査 ↓ ↓
るか? 止まった 止まらない(その他の治療)
↓ない ↓ある ↓
↓ 血液検査 頭部画像検査、髄液検査、脳波検査の適応を考慮する
↓ ↓
応急処置としての当日のジアゼパム坐剤の予防投与は
ルーチンには不要
①医療機関、地域医療の救急体制
②医療機関へのアクセス
③家族の不安
など、社会的な要因を加味し、その使用は総合的に判断する
take home message
・熱性けいれんは、おもに生後6ヶ月〜5歳までの乳幼児に起こる。 ・発熱に伴う発作性疾患で単純型・複雑型に分類される。 ・けいれんが自然頓挫していれば、重症疾患示唆する所見がないか確認し、問 題なければ経過観察。 ・けいれん持続していれば、気道確保・酸素投与・ルート確保を行い、抗けい れん薬投与(ルート確保できない時は頬粘膜投与)。 ・同一発熱機会の複数回のけいれん、意識障害遷延、神経学的異常など認めた 場合は入院を考慮。 ・帰宅の場合は、保護者の不安を煽らない事に注意し、病院に受診が必要な場 合の説明を行う。 |