研修医の足跡

初期研修医の実際の毎日をご紹介

令和2年7月14日 朝の勉強会

担当I先生 テーマ「熱中症」

 労作性熱中症と非労作性熱中症

労作性 非労作性
年齢 青年~中年 高齢者
性別 男性 男女差なし
場所 屋外 屋内
かかるまでの時間 短時間 数日
運動 あり なし
重症化 しにくい

しやすい

 

 重症度

分類 症 状 症状から見た診断
Ⅰ度

めまい・失神
「立ちくらみ」という状態で、脳への血流が瞬間的に不充分になったことを示し、”熱失神”と呼ぶこともあります。

筋肉痛・筋肉の硬直
筋肉の「こむら返り」のことで、その部分の痛みを伴います。発汗に伴う塩分(ナトリウムなど)の欠乏により生じます。

手足のしびれ・気分の不快

熱ストレス(総称)

熱失神

熱けいれん

 

 

 

熱疲労(熱ひはい)

 

 

 

熱射病

Ⅱ度

頭痛・吐き気・嘔吐・倦怠感・虚脱感
体がぐったりする、力が入らないなどがあり、「いつもと様子が違う」程度のごく軽い意識障害を認めることがあります。

Ⅲ度

Ⅱ度の症状に加え、意識障害・けいれん・手足の運動障害
呼びかけや刺激への反応がおかしい、体にガクガクとひきつけがある(全身のけいれん)、真直ぐ走れない・歩けないなど。

高体温
体に触ると熱いという感触です。

肝機能異常、腎機能障害、血液凝固障害
これらは、医療機関での採血により判明します。

出典:環境省 熱中症環境保健マニアル2014

 

Take home message
非労作性熱中症や重症熱中症に注意
とにかく、解熱、補液
予防・再発防止が重要