INTERVIEW
初期研修医
S先生
Y先生
O先生
医師を目指したきっかけを教えてください
O先生
私は長野市出身で、高校までは地元で過ごしました。大学進学の際には一人暮らしをしてみたいという気持ちもあり、岐阜大学に進学しました。医師を目指したのは、高校の進路選択の時期です。もともと薬学や薬剤を通じての治療に興味がありましたが、先生や友人の親御さんから「患者さんをトータルで診るのであれば医師が良いのでは」と勧められ、確かに自分の思いに近いと感じて医学部を選びました。
Y先生
私は長野県諏訪の出身で、生まれてからずっと県内で過ごしてきました。大学も信州大学に進み、そのまま長野で研修を受けています。医師を志したきっかけは、自分自身の病気と入院の経験です。小学生から中学生にかけて定期的に外来に通っていましたが、ある時主治医の先生から「その経験を将来に活かしてみたらどうか」と声をかけていただきました。自分の病気をきっかけに医療の道に進めるのではと思い、医学部を目指す決心をしました。
S先生
私は愛知県出身で、高校・大学も愛知で過ごしました。今年の4月から初めて長野に来て、飯田市立病院で初期研修を始めています。医師を目指したのは高校生の頃です。親戚に医療従事者がいたこともあり、幼い頃から医療の話を聞く機会が多く、自然と関心を持つようになりました。医療の現場で人を支える仕事を自分もしたいと思い、医学部を志しました。

飯田市立病院を研修先に選んだ理由を教えてください
O先生
私は将来、内科医を志しており、中でも神経内科に強い関心がありました。県内で神経内科を含めた内科系診療科が充実している病院は多くありませんが、当院は内科だけでなく外科系も幅広く揃っており、初期研修医として様々な診療科を経験できる点に魅力を感じました。また、北信出身の私にとって南信で過ごすのは初めてで、「長野県内でも自分の知らない地域で2年間を過ごすことは貴重な経験になる」と思い、この病院を選びました。
Y先生
私も内科志望で、診療科がひと通り揃っている病院を希望していました。大学6年生の時、1か月間この病院で実習を経験し、その際に先生方が丁寧に教えてくださったこと、さらに看護師さんやリハビリスタッフなど多職種の方々がとても優しく接してくださったことが印象に残っています。実習を通じて温かい雰囲気を実感し、「ここで学びたい」と強く思ったことが、当院を選んだ一番の理由です。
S先生
私は麻酔科に興味があり、当院には麻酔科の後期研修プログラムがあることを知り、将来の選択肢が広がる点に惹かれました。また、三次救急病院で多様な症例を経験できることも大きな決め手でした。大学時代までは実家から通っていましたが、就職を機に一人暮らしを始めたいと思っていたので、実家から適度に距離がありながらも生活しやすい環境にあるこの病院は、自分にとってちょうど良い場所だと感じました。
研修生活について教えてください
Y先生
学生時代は救急や重症症例に立ち会っても、外から見守るだけということが多かったのですが、研修医になると立場が一変しました。「医師」としてチームに加わり、役割を与えられる責任と緊張感があります。救急外来で重症の患者さんに関わったときには、自ら動き、チームの一員として求められる役割を果たす必要がありました。自分が本当に医師になったのだと実感しましたし、患者さんに直接関わる重みを肌で感じています。
S先生
学生時代にも回診やカルテ記録は経験しましたが、研修医になると「診療チームの一員」としての責任が加わります。患者さんの状態を見て、薬をどうするか、食事をどう調整するかといった判断を求められるようになり、最初は戸惑うこともありました。
もちろん、すぐに一人で判断できるわけではありません。薬剤師や栄養士と相談しながら、チームとして方針を決めていく過程を経験し、他職種連携の重要性を強く学んでいます。学生のときには見えなかった「医療現場の全体像」を実感できるのは、初期研修ならではの成長だと感じています。
もちろん、すぐに一人で判断できるわけではありません。薬剤師や栄養士と相談しながら、チームとして方針を決めていく過程を経験し、他職種連携の重要性を強く学んでいます。学生のときには見えなかった「医療現場の全体像」を実感できるのは、初期研修ならではの成長だと感じています。
O先生
初期研修を始める前は、やはり経験豊富な先生方について学びながら進めていくのだろうと想像していました。実際にそうした場面は多いのですが、思っていた以上に「自分で判断する機会」を与えていただいています。例えば「この患者さんの退院方針を考えてみて」と任せていただけることもあり、主体的に学べるのは想定外の良いギャップでした。
また、医師の役割は「病気を治す」ことだけだと思っていたのですが、実際には家族との調整や退院先の検討、他職種との連携といった“調整役”としての責任も大きいと実感しました。患者さんを取り巻く全体を考えながら関わることが、医師としての大切な役割だと気づかされています。
また、医師の役割は「病気を治す」ことだけだと思っていたのですが、実際には家族との調整や退院先の検討、他職種との連携といった“調整役”としての責任も大きいと実感しました。患者さんを取り巻く全体を考えながら関わることが、医師としての大切な役割だと気づかされています。

上級医の先生方との関係や教育のサポートはどうですか
O先生
指導医の先生方から学んで強く感じるのは、「実際にやってみる」ことの大切さです。例えば、注射ひとつ取っても、見ているだけでは分からない難しさがあります。先生が簡単そうにやっていることでも、自分が実際に患者さんを前にすると全く違う感覚になります。当院では、そうした場面で「やってみようか」とチャンスをいただけることが多いです。そしてできるまで待ってくださったり、「もう少しこうしてみたら」と声をかけて一緒にやってくださる。先生方の我慢強さや寄り添った指導は、研修医にとって非常にありがたいと感じています。
Y先生
もちろん自分でも予習はしますが、実際にやってみると想定外のことも多いです。その場で上級医の先生と一緒に考え、振り返りながら次につなげる。そのサイクルを経験できるのが、当院での教育の大きな魅力だと思います。
今後のキャリアプランについて教えてください
S先生
私は麻酔科に興味を持っており、この病院には後期研修プログラムがあるため、3年目以降もそのまま残って学びを深める選択肢があります。一方で、生まれ育った愛知県に戻るという可能性も視野に入れています。今後2年間の研修の中で経験を積みながら、自分のキャリアをどのように築いていくかをしっかり考えていきたいです。
Y先生
私はこれまでもずっと長野県で過ごしてきましたし、今後も長野に残ることを考えています。診療科としては内科系を志望していますが、まだ具体的にどの分野に進むかは決めていません。初期研修を通じて各科を経験しながら、自分に合った領域を見極めたいと思っています。県外への強い興味はなく、これからも長野県の医療に貢献していきたいと考えています。

研修を考えられている方々へメッセージをお願いします
O先生
飯田市立病院は、研修医に対して多くの経験を積ませてくれる病院だと思います。指導医の先生方はとても面倒見がよく、私たちがうまくできなくても根気強く見守ってくださいますし、丁寧にフィードバックをしてくれます。1から学ぶ場として非常に適していて、安心して挑戦できる環境です。これから初期研修先を考えている方には、ぜひ一度検討してみてほしいと思います。





