テーマ「感染性腸炎」K先生
50歳代男性
主訴 腹痛 血便
【現病歴】
X日朝から腹痛があり、10回ほどトイレで下痢をした。最初の2~3回は普通の色の便が出ていたが、段々水様便になり、アセロラジュースのような真っ赤な色になってきた。嘔吐も5~6回した。症状が続くため同日夜間救急外来を受診した。
【既往歴】気管支炎、虫垂炎術後
【内服薬】セレコキシブ、レバミピド、ケトプロフェンテープ
感染性腸炎の鑑別 大腸型と小腸型の鑑別 大腸型:血便、粘血便、強い腹痛、テネスムス、発熱 小腸型:水様便、嘔気が伴いやすい、腹痛は軽い、血便なし ・6週以内の抗生剤の使用:CD(Clostridioides difficile)腸炎 ・免疫抑制薬、ステロイド内服:サイトメガロウイルス腸炎 |
take home message
●事前情報に引っ張られすぎない ●急性下痢のレッドフラッグを見逃さない ●感染性腸炎を疑った場合に、潜伏期と感染経路となった 食品を意識して問診を行う |