研修医の足跡

初期研修医の実際の毎日をご紹介

令和4年6月6日 朝の勉強会

担当G先生 テーマ「悪寒 戦慄」

【症例】80歳代 女性
【主訴】発熱、嘔気
【現病歴】当日の11:00ころに悪寒・戦慄あり。嘔気もあった。
 その後発熱に気づき診療所を受診。救急車で当院に搬送。
 血圧118/95mmHg、脈拍110回/分、体温39.1℃、SpO293%(room air)

診断:敗血症

血液検査 炎症反応上昇のみ
尿 clear
胸腹部CT:感染源となる所見なし

診断:胆管炎による敗血症
後日エコー 胆管内デブリ
血液培養 大腸菌

段階が上がるごとに菌血症のリスクは高まる
Shaking chill では特異度90.3%

Take home message
  • 感染初期には原因臓器が特定できないこともある
  • 悪寒戦慄があると菌血症の可能性が高い → 寒気がある患者では寒気の程度を確認することが重要