研修医の足跡

初期研修医の実際の毎日をご紹介

令和5年6月16日 朝の勉強会

テーマ「帯状疱疹」 O先生 

目標

common diseaseである帯状疱疹の救急外来での診断・対応・治療について学ぶ。

20歳代 男性

主訴:1週間まえからの頭痛

頭痛改善せず増悪したため来院

バイタル

体温:36.0℃ 呼吸数16回/分

脈拍80回/分 血圧136//78mmHg、

 

学び

帯状疱疹は、痛みの出現から水疱を生じるまで1週間以上かかることもある。

専門科の先生でも、帯状疱疹を最初から診断することは難しい。

(帰宅させる場合には)頭痛だから神経内科と決めつけず、発疹時には速やかに皮膚科に受診できるようにする。

take home message

片側の三叉神経痛・肋間神経痛をはじめ、片側に偏った痛みでは、皮疹がなくとも帯状疱疹を鑑別に入れる。

帯状疱疹は初診では診断が難しいことも多く、疑った時点で抗ウイルス薬を開始するか、速やかに再診フォローが出来る状態を整えておく。

帯状疱疹は軽症例であれば内服のみで問題なく治療が可能であるが、重症例では皮膚科へのコンサルトが望ましい。いずれにせよ、内服開始前に血液検査は行っておく。