炎症反応高値の遷延と左房内腫瘤を背景に、多発脳梗塞を発症した一例
症例 80代 女性
主訴 血便
現病歴 大腿骨骨折術後2週間目に血便を認め紹介受診。
左房内腫瘤
深部静脈血栓症
直腸壁肥厚
炎症反応高値 CRP20mg/dl
WBC17000/mm³
第2病日 意識障害、左片麻痺出現し、多発脳梗塞発症。
第5病日 意識障害再増悪 急激な呼吸症状の悪化 血性痰 吐血あり。心肺停止
研修医アセスメント
左房粘液腫
→感染性粘液腫
→全身塞栓症(血便、多発性脳梗塞、血腫、血痰、吐血)
死因は吐物による窒息
病理
1. 全身性アミロイドーシス(ATTR type)
a.心アミロイドーシス
b.両側肺アミロイドーシス
c.全身の中小型血管壁
d.脂肪組織間質
2.全身性血栓塞栓症
a.左房内血栓(30x25mm大)
b.[脳梗塞]
c.深部静脈血栓症
d.右肺下葉肺出血性梗塞