研修医の足跡

初期研修医の実際の毎日をご紹介

令和5年6月30日 朝の勉強会

テーマ「脳震盪」S先生

10歳代 女性 

主訴:嘔気

・午前中の空手の大会で相手の打撃が2.3発顔に入ってその時ふらついた。試合時間や負けたことは覚えている。試合後ぼんやりしていたため部活の顧問に心配されて救外受診

take home message

・頭部打撲した患者で意識障害や片麻痺などの神経症状を認めた場合直ちに画像検査

・脳振盪かな?と思ったら「外傷後の注意事項」について説明し慎重に経過をみてもらうことが大事。   間違っても運動させないように

脳振動後の対応

 段階的な協議への復帰

段階 目的 活動/運動 各段階の目標
1 症状を憎悪させない範囲での活動 症状を誘発しない範囲の日常動作

就業や学校生活の段階的な再開

 

2

軽い有酸素運動

ウォーキングやエアロバイクを用いた緩徐から中等度の運動

筋力トレーニングは避ける

心拍数の増加

3 スポーツの特性に合わせた運動 ランニングやスケートなど、頭部への衝撃や回転を伴わない運動 運動(負荷)の追加
4 接触プレーのない運動

より負荷の高い練習(パス練習など)

より高負荷の筋力トレーニングの開始

練習、調整、思考力の増加

 

5 接触プレーを含む練習 メディカルチェックを受けた後に通常練習 自信の回復、コーチによる競技上の技術の評価

6

スポーツ活動復帰

競技(試合)復帰